コリー, シェルティ及び日本犬雑種における血漿ミルベマイシンD濃度

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タイトル別名
  • Plasma Milbemycin D Concentrations in Collies, Shelties and Japanese Mogrel Dogs
  • コリー,シェルティ及び日本犬雑種における血漿ミルベマイシンD濃度〔英文〕
  • コリー シェルティ オヨビ ニホンケン ザッシュ ニ オケル ケッショウ ミル

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抄録

コリーやシェルティがミルベマイシンD(ミルベ)に高感受性を示す理由を検討する目的で, こへらの犬種と雑種犬にミルべを経口(1.0, 5.0または12.5mg/kg)または静脈内(0.5mg/kg)に投与し, 血漿のミルベ濃度を測定した. 1.0mg/kgの経口投与では, 神経症状は全く発生せずず, 血漿ミルベ濃度は低値であったが, コリー及びシェルティでは比較的高い値を示す傾向を示した. 5.0mg/kgを投与した雑種犬では全く神経症状を発症しなかったが, コリーでは3例中3例が, またシェルティでは9例中5例が歩様蹌踉, 散瞳, 昏睡及び振せん等の神経症状を発症した. 神経症状発症例では, 血漿ミルベ濃度は400ng/ml以上の高値を示したが, 非発症例では300ng/ml以下であった. 12.5mg/kgを投与した雑種犬では3例すべてが神経症状を発症し, 血漿ミルベ濃度も高値であった. 0.5mg/kgの静脈内投与では, 雑種犬とコリー及びシェルティの薬物動態パラメーターには有意差が認められなかった. 神経症状は犬種にかかわりなく高い血漿ミルベ濃度に伴って発生したが, 同じ投与量でもコリーやシェルティでは雑種犬より高い血漿濃度を示す例が多く, 主にミルべの吸収の相違等がこれに関与しているように考察された.

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