"Attaching and Effacing Escherichia coli (O 26)"の自然感染による子牛の下痢症

書誌事項

タイトル別名
  • Diarrhea due to "attaching and effacing Escherichia coli (O 26)" infection in a calf.

抄録

下痢を呈し, 急死した9日齢の子牛の大腸から多数のO血清群26の大腸菌が分離された. この大腸菌はエンテロトキシン非産生で, ベロトキシンを産生した. 組織学的には, 大腸の粘膜表面は凹凸が著明で表層粘膜上皮細胞は変性し, 一部剥離・脱落していた. 免疫組織化学的に観察したところ, 抗O群26血清に陽性の大腸菌が粘膜表面に多数付着していた. また, 電子顕微鏡で観察したところ, 菌の付着した表層上皮細胞表面は微絨毛が消失し, 小窩または台座形成が認められた. 分離した大腸菌は"Attaching and Effacing E. coli (AEEC)"であると思われた. この報告はO血清群26のAEECに自然感染し,下痢を呈した子牛の日本における最初の報告である.

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被引用文献 (1)*注記

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