PATHOLOGY OF SPONTANEOUS CASES OF AVIAN TRANSMISSIBLE TUBULONEPHROSIS

Bibliographic Information

Other Title
  • 鶏に自然発生した伝達性尿細管腎症の病理について
  • ニワトリ ニ シゼン ハッセイ シタ デンタツセイ ニョウ サイカンジンショウ ノ ビョウリ ニ ツイテ エイブン

Search this article

Description

著者らは,1962年以来,北アメリカおよびオーストラリアにおいて,aviannephrosis,ncphritisあるいはurcmiaQ名のもとに報告されて来た病と,同類であるとみなされる症例に遭遇したので,これらについて病理組織学的に検索した.検索材料は,3養鶏農家において自然発生した8症例よりなる.病変は,全症例に共通しており,腎と輪尿管の変化が,最も特徴的であった.すなわち,肉眼的には,腎は濶濁腫脹を示し,実質内に,点状または網目状をなした灰白色巣が形成されていた.輪尿管は拡張し,管腔内に白色泥状物質をいれていた.組織病変は,尿細管,集合管に主座し,乳頭管,輸尿管に及んで認められた.すなわち,尿細管上皮の変性,剥離,凝固壊死を発端とし,集合管,乳頭管をも含めて管腔は拡張し,蛋白性または尿液様物質,頽廃細胞などを,多少の差はあれ,いれていた.反応性変化として,軽度ではあったが,偽好歌球浸潤,間質に単核性細胞の増数,幼若線維性細胞の増殖が認められ,多核巨細胞に囲繞された痛風性結節もまれに認められた.これらの検索材料8例のうち,4例の腎から,ウイルスと思われる病原体を分離し得た.そして,その病原体を初生雛および28日令雛に接種することにより,自然発生例と同様の病変を再現することができた.以上の結果を基とし,文献吟味を加えて,若干の考察を行なった.なかでも,本病はGumboro病とは明らかに区別されるべきものであることを強調した.一方では,本病と腎性痛風との関係が,今後の問題として残ることを述べた.また,上記の組織病理発生学的所見を重視して,本病を伝達性(恐らくウイルス性)尿等田管腎症と呼称するのが適当であろうことを提唱した.

Journal

Citations (1)*help

See more

Keywords

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top