脂質代謝異常  診断と治療の進歩 II  高脂血症診断,病態の解析 1  高カイロミクロン血症

  • 白井 厚治
    東邦大学佐倉病院糖尿病内分泌代謝センター

書誌事項

タイトル別名
  • コウカイロミクロン ケツショウ
  • [Hyperchylomicronemia].

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抄録

高カイロミクロン血症は,高度になると急性膵炎を発症する.カイロミクロンが血中に貯留する原因は中性脂肪分解酵素のリポ蛋白リパーゼ(LPL)活性の低下であり,それにはリポ蛋白リパーゼ欠損に加え,活性化因子であるアポ蛋白CII欠損さらにはインヒビターの存在があげられる.通常,膵炎にいたるのはLPL欠損に加え過食,糖尿病,肥満,アルコール多飲などが重なった場合である. LPL遺伝子異常部位は多種多様で,さまざまな変異が報告されている.中には治療可能な機能異常もあり,可能な限り病態解析をし,より適切な治療を行う必要がある.

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