医学と医療の最前線  肺胞蛋白症の病態と治療

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  • 渡辺 雅人
    新潟大学医歯学総合病院生命科学医療センター
  • 中田 光
    新潟大学医歯学総合病院生命科学医療センター

書誌事項

タイトル別名
  • 肺胞蛋白症の病態と治療(医学と治療の最前線)
  • イガク ト イリョウ ノ サイゼンセン ハイホウタンパクショウ ノ ビョウタイ ト チリョウ
  • [Physiopathology and treatment of pulmonary alveolar proteinosis].

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抄録

肺胞蛋白症(Pulmonary alveolar proteinosis, PAP)は肺胞および呼吸細気管支内にサーファクタント(Surfactant, SF)が貯留する希な肺疾患である.臨床的には先天性,二次性,特発性に分類される.二次性は血液疾患や感染症に続発し,特発性は抗GM-CSF自己抗体により発症する. GM-CSF欠損マウスの研究により, GM-CSFシグナル異常,肺胞マクロファージの成熟障害,サーファクタントの代謝障害が主要な病態であることがわかった.また,特発性で出現する自己抗体は, GM-CSFを強力に中和しPAPを発症する.これらの研究より,肺におけるGM-CSFの重要な役割が明らかになった.治療として全肺洗浄が有効であるが,近年はGM-CSF療法が良好な成績をあげている.本稿では,肺内におけるGM-CSFの役割とPAPの病態,最近の治療法について概説する.

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