悪性貧血の合併胃病変とその背景胃粘膜の検討

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  • Abnormalities of gastric mucosa in pernicious anemia.

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本邦ではまれな疾患である悪性貧血を24例集積し,胃病変の有無と背景胃粘膜について検討した.全例に胃内視鏡検査を施行し,胃癌2例と胃過形成性ポリ一プ3例を認め,合併胃病変の頻度は20.8%と高率であった.また,組織学的に胃体部を中心に高度の萎縮を認め,著しい酸分泌の低下,高ガストリン血症,血中自己抗体陽性の結果と合わせ,その背景粘膜はStricklandらのA型胃炎に一致した.さらに,血清ペプシノーゲンI値について検討した結果,測定した21例全例が著しい低値(23ng/ml以下)で,今後,血清ペプシノーゲンIの測定は,悪性貧血の基本的病変である胃体部を中心とした,いわゆるA型胃炎の診断に有用なmarkerとなりうることを明らかにした.

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