全身性自己免疫性疾患におけるリンパ球の機能的分担と?Ein vivo?Fおよび?Ein vitro?F細胞性免疫

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タイトル別名
  • STUDIES ON FUNCTIONAL ASSIGNMENT OF LYMPHOCYTES IN RELATION TO IN VIVO AND IN VITRO CELL-MEDIATED IMMUNITY IN PATIENTS WITH SYSTEMIC AUTOIMMUNE DISEASES
  • ゼンシンセイ ジコ メンエキセイ シッカン ニ オケル リンパキュウ ノ キノ

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抄録

各種全身性自己免疫性疾患の病因の追究と病態の解明を目的として, SLE 23例, PSS11例, RA39例, DM4例の患者より得た末梢血リンパ球について, subpopulationおよびsubclassの構成と免疫学的機能分担について検討した.まず大部分の患者末梢血Tリンパ球は相対的・絶対的減少を示すと共に,それぞれ対応する自己抗原に感作されたsubclassが存在し,この細胞はin vitroで抗原刺激によりLIFを産生した.さらに実際にこの細胞群がin vivoで組織病変の構築にあずかつている事実を, 1例のRA患者関節液中のLIF活性の検出により立証した,次に抗原刺激によるリンパ球の幼若化反応をdose-response関係より検討した結果,患老リソパ球には特定濃度のPHA, PWM, Con Aに反応するsubclassの量的変化が認められた.そこで末梢血リンパ球をBSA濃度勾配遠沈法により分画し,比重別細胞分布,そのsubpopulation構成および機能にかんし, 5例の正常者より得た値と各1例のSLE, PSS, RA患者の値とを比較検討した.その結果,特異および非特異抗原の認識やlymphokine産生などの各免疫反応は,それぞれ異なるsubclassにより遂行されており,リンパ球における機能的分担を示唆した.また女性SLE患者リンパ球にはUV照射後のDNA修復能の低下が認められ,この形質異常は本症リンパ球異常の発生に重要な意味をもつと考えられた.以上各自己免疫性疾患には,それぞれ固有のリンパ球構成と機能的変化があり,細胞性免疫の異常は各機能に関与するsubclassの量的偏移や質的異常に帰納せしめうると考えられた.

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