しいたけ胞子喘息の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF BRONCHIAL ASTHMA CAUSED BY SPORE OF LENTINUS EDODES (BERK) SING
  • シイタケ ホウシ ゼンソク ノ 1レイ

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説明

近年しいたけの需要の急増に伴ないその栽培が全国的に行なわれている.平地ではフレームを作り,その中で栽培を行なつている.症例は39才の男で,6年前よりしいたけ栽培を始めたが,3年前よりフレームの中に入ると咳嗽,喀痰を生じ,半年前からはフレームに入ると夜間喘鳴を伴なう呼吸困難を来たすようになつた.胞子の抽出液による皮内反応, Prausnitz-Küstner反応,吸入誘発試験はすべて陽性であり,胞子を用いた眼反応も陽性であつた.以上の所見から,本例はフレーム内に充満しているしいたけ胞子の吸入によるアレルギー性喘息であることは明らかであり,先に職業性喘息の1種として報告したしいたけ胞子喘息と診断した.また本例は他の例と異なり乾しいたけ抽出液による皮内反応およびPrausnitz-Küstner反応にもともに陽性を示した.なお,しいたけ胞子喘息はいわゆるmushroom worker's lung (Sakula, 1967)とは全く別の疾患である.

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