風蓮湖周辺地域における完新世後半の湿原の形成

書誌事項

タイトル別名
  • Late Holocene Development of Peatlands Lands in Small Alluvial Lowlands around Lake Furen, Eastern Hokkaido, Japan.
  • フウ レンコ シュウヘン チイキ ニ オケル カンシンセイ コウハン ノ シツ

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抄録

北海道東部の風蓮湖に流入する河川の沖積低地において掘削調査を行い, 沖積層の層相解析, 14C年代測定, 珪藻分析の結果から, 完新世後半の古環境について検討した. その結果, 風蓮川支流では4,500~4,100年前頃に, 風蓮川本流では2,800~2,600年前頃に湿原 (泥炭地) が拡大しはじめたことが明らかになった. この2つの時期は, オホーツク海沿岸地域で報告されている完新世後半の相対的海面低下期とほぼ一致している. よって, 北海道北部から東部にかけての湿原の形成は, 相対的な海面低下に伴って同時期に広い範囲で進行したことが, 本地域の資料からも支持される.

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 33 (1), 45-50, 1994

    日本第四紀学会

被引用文献 (12)*注記

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