電気探査によるベントナイト鉱床の探査と評価<br/>─宮城県土浮山鉱山を例にして─

書誌事項

タイトル別名
  • Geoelectrical investigation and evaluation of the Dobuyama bentonite deposit, Miyagi, Japan
  • 電気探査によるベントナイト鉱床の探査と評価 : 宮城県土浮山鉱山を例にして
  • デンキ タンサ ニ ヨル ベントナイト コウショウ ノ タンサ ト ヒョウカ : ミヤギケンドフサン コウザン オ レイ ニ シテ

この論文をさがす

抄録

ベントナイトは様々な分野の産業に使用されている粘土である。地下にあるベントナイトを探すため,現在,多くのボーリング調査が行われている。しかし,ボーリングの掘削はコストが高く,得られる地質情報は局所的なものであるので,ボーリング調査とは別の有効なベントナイトの探査法が求められている。ベントナイトは高導電性を示すスメクタイトを多量に含むことから,一般に比抵抗は非常に低い。したがって,地下の比抵抗分布を求める電気・電磁探査はベントナイト探査に適していると考えられる。電気・電磁探査のベントナイト探査への適用性を評価するため,宮城県にある土浮山鉱山で比抵抗法電気探査の実験を行った。解析された比抵抗断面から,低比抵抗体が地質調査や多くの調査井によって確認されているベントナイト鉱体とよく対応することが確認された。ベントナイト試料で計測した比抵抗とメチレンブルー吸着量の間に高い相関があり,メチレンブルー吸着量はベントナイトの特性を評価する指標として使われていることから,我々は両者の相関を利用して比抵抗断面からメチレンブルー吸着量の分布の断面を推定した。高いメチレンブルー吸着量を示す領域は,ボーリング調査で確認されているベントナイト鉱体の位置と概ね一致した。このことは,電気・電磁探査のような比抵抗探査がベントナイトの探査や評価に有効であることを示している。<br>

収録刊行物

  • 物理探査

    物理探査 64 (5), 309-318, 2011

    社団法人 物理探査学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ