赤色熱ルミネッセンス(RTL)および恒温加熱赤色熱ルミネッセンス(IRTL)法による十和田八戸火砕流の単粒子石英年代測定

書誌事項

タイトル別名
  • SAR-RTL and IRTL dating of volcanic single quartz grain extracted from Towada-Hachinohe (To-H) pyroclastic flow
  • セキショクネツ ルミネッセンス RTL オヨビ コウオン カネツ セキショクネツ ルミネッセンス IRTL ホウ ニ ヨル トワダ ハチノヘ カサイリュウ ノ タンリュウシ セキエイ ネンダイ ソクテイ

この論文をさがす

抄録

十和田八戸火砕流(To-H)の石英を用いて,赤色熱ルミネッセンス(RTL : Red thermal luminescence)法と恒温加熱赤色熱ルミネッセンス(IRTL : Isothermal RTL)法により,単粒子による年代測定を試みた.実験では,石英の微弱なRTL発光を効率よく受光させるため,開発した測定装置に最近開発された光電子増倍管を採用してRTL検出感度を向上させ,黒雲母シールドを用いることで,加熱体からの黒体放射を抑えることに成功した.また,装置には小型X線装置を付属させ,単アリコット再現法(SAR法)による測定を可能にさせた.その結果,RTL法とIRTL法による石英単粒子の年代測定に成功した.それぞれの方法で用いた石英粒子27粒子および22粒子中には明らかに外来粒子と判断される古い年代の粒子が見出された.本質粒子年代はそれぞれ16.5±4.7 ka, 13.7±4.9 kaで,誤差内でほぼ一致した.これらの年代は同時に測定した炭化物の暦年較正AMS14C年代の14.9~15.3 kaとよく一致した.

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 50 (4), 169-180, 2011

    日本第四紀学会

被引用文献 (6)*注記

もっと見る

参考文献 (46)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ