大気中におけるインフラソニック波の長距離伝播に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of the Long Range Propagation of Infrasonic Waves in the Atmosphere
  • (II)熱圏ダクトの伝播における波形変化の数値的研究
  • (II) Numerical Study of the Waveform Deformation along Thermospheric Ray Paths

抄録

熱圏高度で反射して長距離伝播するインフラソニック波について、弱い非線形性のもとでの波形変化を議論する。現実的な温度、風速の鉛直分布を仮定し、2次元面内での ray tracing を実行する。算出された音線に沿って、音線の広がりの効果、大気密度成層および平均風の効果を含めるように変形したBurgers 方程式を数値的に解くことにより、インフラソニック波の波形変化を求める。また、反射点付近で通過する caustic による影響も考慮に入れる。<br>この方法によって桜島の爆発によって発生するインフラソニック波が710km隔たった刈谷市に到達するときの波形を計算し、測器の周波数特性を考慮して刈谷市において観測されているもの(Tahira,1988)と比較した。その結果、熱圏高度で2回反射して伝播する音線に沿って計算した波形の特徴、及び振幅、周期は夏季に頻繁に観測される波形(タイプ1)とよく一致し、また、熱圏で3回反射して伝わる音線に沿って算出した結果は同じくタイプIIとして観測されるものとよく一致することが示された。

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参考文献 (7)*注記

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