中国張掖で採集された鉱物粒子の性状と元素組成について

書誌事項

タイトル別名
  • Features and Elemental Composition of Mineral Particles Collected in Zhangye, China
  • 中国張掖で採集された鉱物粒子の性状と元素組成について〔英文〕
  • チュウゴク チョウエキ デ サイシュウサレタ コウブツ リュウシ ノ セイジョ

この論文をさがす

抄録

中国北西部の張掖とその周辺において、1990年、1991年の春および1990年夏にエアロゾル粒子を採集した。粒子に含まれる元素(原子番号11以上)の重量割合は、電子顕微鏡とそれに付属のエネルギー分散型X線分析器を用いて調べた。また、この結果を使用して、粒子の分類を行った。なお、分析には、3試料(春)と1試料(夏)を用いた。春期において、鉱物粒子が半径0.1-6μmのエアロゾル粒子の97-98%を占めていることが分かった。鉱物粒子の60-70%がアルミノ珪酸塩を主体とするものであった。また、Caを多く含む粒子の割合は10-20%であり、そのうち、石膏(CaSO4・2H2O)と考えられるSを含む粒子が存在した。しかし、ほとんどの鉱物粒子中でのS/Ca重量比はO.1未満であった。また、炭酸カルシュウム(CaCO3)を主に含有すると考えられる粒子がサブミクロン領域に集中して存在していた。夏期の風が強い状態(風速8ms-1)で採集された試料においても、鉱物粒子がエアロゾル粒子(半径0.1-5μm)のなかで98%を占めていた。このことは、夏においても鉱物粒子が重要なエアロゾル粒子であることを示唆するものである。

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 73 (5), 947-957, 1995

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (16)*注記

もっと見る

参考文献 (58)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ