大気中のインフラソニック波の研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of the Infrasonic Wave in the Atmosphere
  • インフラソニック波観測のためのマルチパイプ•ラインマイクロホン
  • Multi-Pipe Line Microphone for Infrasonic Observation

抄録

愛知県刈谷市の愛知教育大学において,最近インフラソニック波の常時観測が開始された。当面の主なねらいは,頻繁に山頂噴火をくり返している桜島火山からのインフラソニック波を観測し,その伝播を大気構造と関連させて調べることである。<br>乱流境界層中でインフラソニックシグナルを検出しようとする時は,風の変動によって生ずるノイズがしばしば障害となるので,その低減が必要である。本研究においては,そのようなノイズ減殺のために新たにマルチパイプ•ラインマイクロホンを考案した。その機能は,気圧場における一つの直線上の空間平均をとるものであり,本質的にはDaniels(1959)が提案したものと違いはないが,製作の段階で生ずる無理が除かれ,単純となっている。また必要に応じて2次元的な空間平均をとることができるのも利点の一つである。<br>ノイズ減殺効果の実地テストを行なった所,かなりの効果が認められたが,その減殺量はPriestly(1965)の乱れのモデルによって計算したものよりは幾分小さい値となった。

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 59 (4), 477-486, 1981

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (25)*注記

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