モデル駆動型PID制御によるボイラ主蒸気安定化と省エネルギー

書誌事項

タイトル別名
  • Steam Stabilization and Energy Conservation for a Coal Boiler by Using a Model-Driven PID Controller
  • モデル クドウガタ PID セイギョ ニ ヨル ボイラ シュジョウキ アンテイカ ト ショウエネルギー

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説明

わが国は,1997年京都で開催された気象変動枠組条約第3回締約国会議(COP3,京都会議)の温室効果ガス削減に関する京都議定書(Kyoto Protocol)に基づき,省エネルギーを法制化し推進している。これを受け,産業界は省エネルギーに向けたさまざまな努力を行っている。<BR>エネルギーコスト高騰のなかで,比較的安価な石炭の使用量は,特に工場のボイラでは増加している。石炭炊きボイラは,ガス炊きや重油炊きボイラに比べ,燃料輸送から燃焼,更に蒸気発生までに係わるむだ時間が長いので,主蒸気圧力や主蒸気温度が変動しやすい。もしこれらの変動幅を小さくすることができ,運転限界値に余裕があるなら,主蒸気温度設定値を上昇させることにより,タービン入口の蒸気エンタルピを上昇することができ,エネルギー効率を向上させることが可能である。<BR>モデル駆動型PID制御(MD―PID)は,むだ時間の長い制御対象に良好な制御性能を示しており,既にいくつかの実績が出ているが,今回発生蒸気量が440t/hの微粉炭炊きボイラに適用し,予想通り良好な結果を得たので報告する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 61 (6), 666-673, 2007

    紙パルプ技術協会

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