製紙機械に適用する非汚染性皮膜の要素技術開発

書誌事項

タイトル別名
  • Study of Less-dirt Parts for Paper Machines

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説明

1980年後半頃から, 製紙マシンの高速化と紙料中の古紙含有量の増加など諸々の要因により, 各種製紙用ロールの「よごれ」の問題がクローズアップしてきた。非汚染性に優れた表面被覆材料として, まずフッ素樹脂コーティングの製紙用ロールへの適用が始まり, それなりの効果が認められた。<br>しかし, 皮膜損傷のトラブルに加えて耐久性に問題のあることもあって, 適応範囲がかなり制限される状態にあった。そこで, 本技術開発では, フッ素コーティングに代替できるだけでなくこれを凌駕する非汚染性を有する新規めっき皮膜の開発を目指して, 検討を重ねた結果, 水との接触角が150°以上の超撥水性を有するだけでなく, 皮膜厚も自由に制御できる新規皮膜を創製できる見通しを得た。この皮膜はフッ素樹脂よりも高い硬さと離型性を有するので, 非汚染性皮膜としてフッ素樹脂コーティングが用いられていた製紙機械用ロールに代替し得る非汚染性に優れたロール特性を有する。<br>なお, この皮膜をメタリングロッドコーターのメタリングロッドに適応すべく, 繰り返し塗工試験を行った結果, 従来用いられているCrめっき皮膜と比べてスジムラが極端にすくなく極めて良質な塗工面が得られることを見出し, メタリングロッドに最適な皮膜になり得るとの知見を得た。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 59 (10), 1459-1465, 2005

    紙パルプ技術協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206514729600
  • NII論文ID
    130004492209
  • DOI
    10.2524/jtappij.59.1459
  • COI
    1:CAS:528:DC%2BD2MXhtFWrtb3L
  • ISSN
    18811000
    0022815X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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