冷水式LNG気化設備導入による省エネ

書誌事項

タイトル別名
  • Energy Saving by Installing Cold-Water Type LNG Vaporizer
  • ヒヤミズシキ LNG キカ セツビ ドウニュウ ニ ヨル ショウエネ

この論文をさがす

抄録

弊社・武生工場では,CO2排出量削減を目的として,2010年にC重油からLNG(液化天然ガス)へのボイラ燃料転換を実施した。当初は蒸気を熱源とする温水式LNG気化設備を使用していたが,この度は冷水式LNG気化設備の導入による省エネに取り組んだ。<BR>この設備では,製造プロセスの循環水(12.0℃)の熱量を利用してLNGを気化させるものであり,その気化冷熱により冷却された水(9.5℃)が排出される。この冷却能力により,セロファンの原料製造プロセス(原液工程)で使用する冷凍機の負荷低減を図った。<BR>一方で,この冷水式LNG気化設備の導入により,従来の温水式気化設備は稼働させる必要がなく,その熱源(蒸気)の使用削減も図ることもできると考えた。<BR>また,冷水式LNG気化設備のトラブル発生時や,LNG使用量が気化能力を超過した場合は,自動的に従来の温水式気化設備に切り替わる運転管理システムを構築した。<BR>設備導入後1年間が経過し,冷凍機の負荷低減による消費電力の削減と,蒸気量低減によるLNG使用量が削減されて,当初の計画通りに一石二鳥の省エネが達成された。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 68 (7), 734-737, 2014

    紙パルプ技術協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ