工場構内の需要電力増加への対応

  • 青柳 良隆
    北越紀州製紙株式会社 関東工場 勝田工務部 動力課

書誌事項

タイトル別名
  • Works on the Increase in Electricity Demand in the Mill
  • コウジョウ コウナイ ノ ジュヨウ デンリョク ゾウカ エ ノ タイオウ

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抄録

当工場では,2006年に営業運転を開始した2号バイオマスボイラー(2B)と2号タービン発電機(2T/G)から構内で使用する蒸気と電気を全て供給している。電気については構内使用分を差し引いても余剰電力が発生するため,売電として外部に供給している。2013年に大型設備の新設が予定されており,この稼働により構内需要電力は900kW増加することが予想され,売電の減少が懸念された。この電力増加への対応が重要となったため,省エネルギープロジェクトによる省電力の推進及び2T/Gの発電量増加に取り組み,新設分の電力を賄うことができた。<BR>省電力の手法としてインバーター化,操業の工夫,フローの変更,省エネ機器への更新を検討し,省エネルギープロジェクトでは90kWの予想省エネ値を出すことができた。<BR>2T/G発電量増加では現状の操業から補機関係の余裕分を見込んだ結果,2B蒸発量を10t/h増加させ,この増加分を2T/Gに呑み込ませることで,発電量が1,900kW増加した。なお,蒸発量を増加させた際に発生する余剰低圧蒸気を処理するために低圧蒸気復水器を設置した。<BR>また,構内では2Bに続く再生可能エネルギー導入の一環として,2014年3月から発電量1,440kWの太陽光発電設備が稼働予定である。<BR>本稿では,省エネルギープロジェクト及び2T/G発電量増加の活動内容及び事例,併せて,建設中の太陽光発電設備を紹介する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 68 (7), 738-743, 2014

    紙パルプ技術協会

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