実験用リファイナの改良操作によるサトウキビバガスとアブラヤシ空果房など非木材繊維からの乾燥サーモメカニカルパルプの製造

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タイトル別名
  • Modified Operation of a Laboratory Refiner for Obtaining Dried Thermomechanical Pulp from Sugarcane Bagasse and Oil Palm Empty Fruit Bunch as Non-wood Fibers

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抄録

<p>繊維状の非木材材料であるサトウキビ(Saccharum officinarum)のバガスとアブラヤシ(Elaeis guineensis)の空果房からサーモメカニカルパルプ(TMP)を製造する方法は実用化されていない。一方,農産廃棄物処理と木材代替資源確保対策の観点から,これらから乾燥TMPを製造し,中密度繊維板(MDFボード)の原料として活用することが期待されている。乾燥繊維は高品質のMDFボードを製造するために必要である。サトウキビバガス(SB)とアブラヤシ空果房(EFB)はインドネシアでは豊富に存在する非木材繊維であり,MDFの原料繊維となり得る可能性がある。</p><p>本研究では,実験用TMP加圧リファイナの操作方法を改良し,これらからMDF製造用原料の乾燥繊維を製造する適切な条件を見出すことを目的とした。解繊直後にEFBからは固形分濃度約80%の乾燥パルプが得られ,SBパルプでは固形分濃度は約55%であった。さらに固形分濃度を90-92%まで乾燥したパルプの繊維長分画と繊維長の分析により,SBとEFB乾燥パルプは,工場で製造した混合広葉樹材MDF原料とほぼ同等の品質を有することが示された。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 71 (2), 191-198, 2017

    紙パルプ技術協会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (9)*注記

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