尼崎工場 サクセスフォーマー導入の操業経験

書誌事項

タイトル別名
  • Operation Experience of the Amagasaki Mill Success Former Introduction
  • アマガサキ コウジョウ サクセスフォーマー ドウニュウ ノ ソウギョウ ケイケン

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説明

尼崎工場6号抄紙機は,1979年にオントップフォーマーへの改造後,2層ライナー原紙を抄造している。経年劣化による老朽化が激しく,スライス調整も困難となるなど,品質及び生産性への影響も顕著となっていた。こうした経緯から,老朽化の更新とともに,品質及び生産性の向上を目的として,サクセスフォーマーへの改造を実施した。結果として,インレット濃度の低減を図ることができ,地合及び強度の向上も見られるなどの様々な効果を得ることができた。<br>フォーマーの選定にあたっては,設置スペース等の制約,及び既設裏層の脱水能力を維持させる為抄合わせの位置を変えないことなどを考慮し,ヘッドボックス配置などを改良したサクセスフォーマーとした。カンチ方式は既設同様裏カンチレバー方式とし,構造上2本から5本となったことにより要具替えの作業性悪化が懸念されたが,要具替え時の引き出し用ブロックの軽量化を図るなどの事前対策により問題なくワイヤーの掛入れを行うことができた。<br>稼働当初,原料系の表面欠点が改造前と比較して増加し生産性が一時的に低下したが,現在では欠点も減少し,改造前を上回る抄速で生産している。サクセスフォーマーの導入により,さらなる品質面・生産性の両面での向上を確信している。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 69 (9), 944-948, 2015

    紙パルプ技術協会

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