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- 小島 武紘
- 日本製紙株式会社 釧路工場 工務部
書誌事項
- タイトル別名
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- Optimization of Operating Condition for Dissolving Kraft Pulp
- DKP ソウギョウ ジョウケン ノ カクリツ
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抄録
近年,レーヨンは東南アジアや中国で需要が大きく伸びてきたことから,再び世界で注目を集め始めている。天候で供給が変動しやすいコットンリンターとは異なり,溶解パルプは工業的に製造されるため安定した供給が可能である。日本製紙株式会社では釧路工場に針葉樹では世界初となるKP連続蒸解釜による溶解パルプを製造することを決定し,2013年3月から商業生産を開始した。<BR>DKPの製造フローはKP蒸解の前に前加水分解釜(PHV:Pre―Hydrolysis Vessel)でヘミセルロースを加水分解・除去する。これはチップに温水を加えることで発生する酸性物質を利用して酸性条件下で高温・高圧で処理するものである。その後,白液を添加し,クラフト蒸解を行い,以降はKPと同様の漂白工程で処理をする。<BR>溶解パルプの品質は,セルロース以外の不純物(ヘミセルロース,リグニン・灰分・樹脂分など)が低いことが求められるなど,要求が製紙用のKPとは異なっている。実機ではPHVの操業条件を確立することで,ヘミセルロースの除去が可能である知見を得た。
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 68 (8), 871-875, 2014
紙パルプ技術協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206520039808
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- NII論文ID
- 130004705748
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- NII書誌ID
- AN00379952
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- NDL書誌ID
- 025694876
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可