パルプリジェクトを用いたバイオエタノールの製造に向けて

  • 岸野 正典
    地方独立行政法人 北海道立総合研究機構林産試験場
  • 折橋 健
    地方独立行政法人 北海道立総合研究機構林産試験場
  • 原田 陽
    地方独立行政法人 北海道立総合研究機構林産試験場

書誌事項

タイトル別名
  • Toward Production of Bioethanol Using Pulp Rejects from Kraft Pulp Mills as Raw Materials
  • パルプリジェクト オ モチイタ バイオエタノール ノ セイゾウ ニ ムケテ

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抄録

北海道では,環境を活かした経済の活性化を目標に,豊富に存在するバイオマス資源を活用したバイオエタノールなどの輸送用エコ燃料の製造・供給拠点の形成に取り組んでいる。<BR>北海道にある8ヵ所の製紙工場から多量に発生しているパルプリジェクトは,製紙原料として循環利用されるとともに,工場内のボイラー燃料として焼却処理されているが,バイオエタノールの原料に適していれば,木質バイオマスを原料とした,バイオエタノールなどの輸送用エコ燃料の製造・供給拠点の形成が実現に近づくこととなる。<BR>本研究では6種類のパルプリジェクトの性状,糖化性,糖液の発酵性等を調査した。パルプリジェクトには,酵素糖化の基質となるセルロースがいずれも50%以上含まれ,酵素糖化の結果,リジェクトに対して50~70%,リジェクト中のグルカンに対しては93~116%の収率でグルコースを得た。また,得られた糖液の発酵試験を行い,著しい発酵阻害がないことを確認した。一方,糖化性の向上に向け,粒度毎の糖化率を調べた。その結果,解繊により2mm以下の画分を増やすことで,糖化性を向上できることが分かった。結論として,クラフトパルプ工場からのパルプリジェクトはバイオエタノールの原料として適していた。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 67 (11), 1248-1251, 2013

    紙パルプ技術協会

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