経年劣化紙資料の加速劣化試験(第5報)

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  • ―常温での劣化速度指標の懸垂法とチューブ法との比較―

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<p>筆者らは130年から80年間経年劣化した紙資料を用いて紙の経年劣化と加速劣化の関係を明らかにするための研究を行っている。加速劣化試験法による常温での紙の劣化挙動を推定するために,チューブ法において90℃~60℃の4段階の温度条件で加速劣化を行い,アレニウス・プロットにより常温(23℃)での劣化速度指標を求めた。加速劣化試験法による紙の比引裂強さと比破裂強さの常温において推定した劣化速度指標は,チューブ法の方が懸垂法より劣化が速い傾向が見られた。一方,明度の変色速度定数は逆に懸垂法の方が速い結果である。紙の加速劣化前の水素イオン濃度と比引裂強さの推定した常温での劣化速度指標との相関は単一のより高い温度での加速劣化より良い相関が得られた。従って,紙の保存性評価は,アレニウス・プロットにより常温での劣化速度を求めるのが望ましい。</p>

Journal

  • JAPAN TAPPI JOURNAL

    JAPAN TAPPI JOURNAL 71 (11), 1330-1336, 2017

    JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY

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