親水性表面を有するシリ力粒子の高分子への分散

  • 渡邉 佑典
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 棚橋 満
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 武田 邦彦
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Dispersion of Silica Particles with Hydrophilic Surfaces into Polymer
  • 親水性表面を有するシリカ粒子の高分子への分散
  • シンスイセイ ヒョウメン オ ユウスル シリカ リュウシ ノ コウブンシ エ ノ ブンサン

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説明

疎水性表面処理をしていないシリカ, すなわち親水性表面を有するシリカ粒子を主として疎水性の高分子材料へ分散する研究を行った. 実験に供したシリカ粒子は半径が95nmと小さいことから粒子表面の凝集力が大きくいったん密で硬い凝集体を形成するとそれを再び単一粒子に引き離すのは容易ではない. このため本研究においてはあらかじめ凝集強度が制御されたシリカ粒子凝集体を準備した. 一方, 固体高分子を混練機で混練中に発生するせん断力を利用してシリカ粒子凝集体を破砕し, 同時に分散させる目的で, 混練機, 混練スクリューを準備し, 混練中に発生するせん断力を計算した. 強度の制御されたシリカ粒子凝集体を混練機の中でせん断力を調整しつつ混練して分散させた. その結果, シリカ粒子がほぼ単一粒子でエチレン-ビニルアルコール共重合体, ポリカーボネート, ポリスチレン, フッ素樹脂の4種の高分子材料に分散した. 粒子の分散性が樹脂との親和性に依存するといった従来の知見とは異なる知見が得られた.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 63 (11), 737-744, 2006

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (41)*注記

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