kobunshi ronbunshu

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  • サスペンジョンおよびエマルジョンに関する研究 XVII  感温性凝集剤によるヘドロの凝集
  • カンオンセイ ギョウシュウザイ ニ ヨル ヘドロ ノ ギョウシュウ

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ポリジメチルアミノエチルメタクリレート (PDM) はポリマー濃度に関係なく, 約34℃以下ではイオン交換水に可溶であるが, 約34℃以上では, 系はポリマー濃度範囲 0.5~7.5 g/100 mlでエマルジョン化し, それ以上でゲル化した. この温度変化に伴う系の状態変化は可逆的であった. このような感温性を有するPDMを用いて大阪湾北港にて採取したヘドロの凝集を, 25°および60℃で行い, 次の諸結果を得た. 1) 25℃では, 乾燥ヘドロに対してポリマー添加量が約 0.5 wt%までは凝集効果は向上したが, それ以上からは逆に, 系は再分散状態になり安定化された. 2) 60℃では, 約5 wt%までは緩やかな凝集効果の向上がみられ, それ以上からは著しい凝集効果が発現した. 3) ポリマー添加量が20 wt%の系において温度を25℃→60℃→25℃→と繰り返した場合, 系は常に25℃では分散安定状態を, 60℃では著しい凝集状態を示した. 4) 温度変化に伴う凝集挙動の変化の原因はPDM分子の温度上昇に伴うエマルジョン粒子にあった. 以上の結果より, PDMは感温性を有する新しい型の凝集剤として有効であることが示された.

Journal

  • KOBUNSHI RONBUNSHU

    KOBUNSHI RONBUNSHU 31 (11), 669-675, 1974

    The Society of Polymer Science, Japan

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