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- 吉武 敏彦
- 株式会社クラレ中央研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- アクリルサン オ グラフト シタ ポリ エンカビニル ノ ヨウエキ ノ セイシツ ニ カンスル ケンキュウ
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説明
アクリル酸 (AA) をグラフトしたポリ塩化ビニル (PVC), (AA-g-PVC) のTHFおよびDMF溶液の粘度数を測定した, DMF中では濃度が小さいところで粘度数の上昇が見られる。これはカルボキシル基の解離による高分子電解質的挙動によるものであろう。THF中では電解質的な挙動は見られなかった。<BR>THF溶液はきわめて希薄な濃度でも白濁が見られ, この白濁は温度の上昇および濃度の増加とともに大になる。温度の上昇に伴う粘度数の変化を測定し, 白濁が大になるとともに粘度数が低下することを認めた。また, 濁りを光電光度計を用いて透過光の減少から求め, 溶液中に存在する粒子の大きさをDQ値を用いて推定した。この濁りは溶液にメタノールを少量加えることにより消失する。<BR>この白濁の原因はグラフトポリマーのポリアクリル酸成分が会合することによるものと考えられる。THFはPVCの良溶媒であるからグラフトポリマーのPVC成分は溶解した状態でとどまり, ポリアクリル酸成分が会合を起こすと高分子ミセル構造が形成されるものと考えられる。
収録刊行物
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- 高分子化學
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高分子化學 30 (343), 663-666, 1973
公益社団法人 高分子学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206523160448
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- NII論文ID
- 130003836187
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- NII書誌ID
- AN00084937
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- ISSN
- 18848079
- 00232556
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- NDL書誌ID
- 7541398
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可