ポリエチレンフィルムの界面活性剤ブリードアウト表面の解析

  • 深沢 義人
    旭化成建材(株)建材研究所
  • 奥田 暢
    旭化成ケミカルズ(株)パッケージング事業部パッケージング技術開発部
  • 島田 智子
    旭化成(株)新事業本部先進医療機器センター
  • 服部 真貴子
    旭化成(株)新事業本部知的財産・研究基盤部基盤技術研究所
  • 斎藤 拓
    東京農工大学工学部

書誌事項

タイトル別名
  • Bleeding Surfactant at the Surface of Polyethylene Blend Films
  • ポリエチレン フィルム ノ カイメン カッセイザイ ブリードアウト ヒョウメン ノ カイセキ

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抄録

界面活性剤をブレンドしたポリエチレンフィルムを熱処理することによる表面構造の変化を調べた.全反射赤外吸収スペクトル(ATR-IR)法および微小角 X 線回折(GIXD)測定によりフィルム表面の構造を調べたところ,フィルム表面に存在する界面活性剤の量が熱処理に伴い増加したことから,熱処理によりフィルム表面へ界面活性剤がブリードアウトすることがわかった.ブリードアウトさせたフィルム表面を原子間力顕微鏡(AFM)により観察したところ,界面活性剤 4 から 20 分子の長さに相当する階段状のモザイク形状をした界面活性剤の結晶析出物が見いだされた.また,得られたフィルム表面は親水性を示すことが接触角測定により明らかになった.このような界面活性剤のブリードアウトによる表面構造の変化が,フィルム試料のガス透過性を大きく変化させることが示唆された.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 65 (1), 98-103, 2008

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (16)*注記

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