アイソタクチックポリプロピレン α 型,β 型結晶の核発生挙動

  • 仲村 佳代
    東京工業大学国際高分子基礎研究センター理工学研究科有機・高分子物質専攻
  • 中村 佐武郎
    東京工業大学国際高分子基礎研究センター理工学研究科有機・高分子物質専攻
  • 梅本 晋
    東京工業大学国際高分子基礎研究センター理工学研究科有機・高分子物質専攻
  • 奥居 徳昌
    東京工業大学国際高分子基礎研究センター理工学研究科有機・高分子物質専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Nucleation Behavior for .ALPHA. and .BETA. forms of Isotactic Polypropylene
  • アイソタクチックポリプロピレン アルファガタ ベータガタ ケッショウ ノ カク ハッセイ キョドウ
  • Nucleation Behavior for α and β forms of Isotactic Polypropylene

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抄録

高分子融体からの結晶化過程は,一次核生成と結晶成長という二つの主な機構からなっている.アイソタクチックポリプロピレン(iPP)の結晶構造,結晶成長速度およびモルフォロジーについては,多くの研究結果が報告されている.しかし,一次核発生速度の結晶化温度依存性を詳しく報告した論文は少ない.iPP の核発生速度は非常に速いため,従来高温域の極めて狭い結晶化温度範囲でしか実測することができなかったが,測定法を改善することにより,広い結晶化温度範囲での測定を可能にした.本報では,iPP の α 型,β 型(β 核剤添加)の核発生速度(I)および飽和核数(Ns)を広い結晶化温度範囲で実測し,それぞれの結晶型の結晶化温度依存性について考察を行った.iPP の α 型および β 型の核発生速度の結晶化温度依存性は,約 50℃ および 78℃ で極大核発生速度(Imax)を持つ釣鐘型曲線を示した.また,β 核が発現するには,核剤の添加だけでなく核形成温度も重要な因子であることがわかった.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 66 (10), 470-474, 2009

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (64)*注記

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