ヘテロポリ酸によるビニルエーテルの不均一リビングカチオン重合

書誌事項

タイトル別名
  • Heterogeneous Living Cationic Polymerization of Vinyl Ether Using a Heteropoly Acid

抄録

添加塩基存在下,Keggin 構造をもつヘテロポリ酸を用いてイソブチルビニルエーテルの不均一カチオン重合を検討した.H3PW12O40 を用いた場合,従来のリビングカチオン重合の条件下では副反応が起こり重合反応を制御できなかったが,酢酸エチル中,ジメチルスルフィド存在下,−30℃ で重合を行うとリビング重合が進行するようになり,分子量分布の非常にせまい(Mw/Mn<1.1)ポリマーが得られた.生成ポリマーの分子量は,H3PW12O40 のすべてのプロトンから重合反応が開始したと仮定した場合の計算値によく一致し,重合率に比例して増加した.また,MALDI-TOF-MS の結果からは,生成ポリマーがプロトンによる開始,メタノール(停止剤)による停止に由来する構造のみを有することがわかった.さらに,Keggin 型の異なるヘテロポリ酸(H4SiW12O40, H3PMo12O40, H4SiMo12O40)によっても制御された重合が進行した.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 68 (4), 176-181, 2011

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (14)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206525359872
  • NII論文ID
    130004489309
  • DOI
    10.1295/koron.68.176
  • ISSN
    18815685
    03862186
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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