非水条件下に製造される高強度,耐水性フェノール樹脂–アルミナセメント複合材料

書誌事項

タイトル別名
  • A High Strength, Water Resistant Phenol Resin–Alumina Cement Composite Manufactured <i>via</i> Non-Aqueous Processes
  • ヒスイ ジョウケン カ ニ セイゾウ サレル コウキョウド,タイスイセイ フェノール ジュシ-アルミナセメント フクゴウ ザイリョウ
  • A High Strength, Water Resistant Phenol Resin^|^ndash;Alumina Cement Composite Manufactured via Non-Aqueous Processes

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抄録

フェノール樹脂とアルミナセメント(AC)を主成分とする新しいタイプのポリマー・セメント複合材料を開発した.この研究は,“水の存在しない系中でセメントを固化させる”という従来の常識にない独創的発想が出発点となっている.えられる複合材料は高い曲げ強度(>200 MPa)を示すばかりでなく,すぐれた耐水性と耐熱性を示す.製造後のこの材料内のACは水和されていないが水中に浸漬すると徐々に水和物に変化してゆく.しかし,水中に1ヶ年間浸漬した後でもその曲げ強度は90%以上が維持されている.本報ではこの複合材料の原料組成,添加物の効果,製造工程について解説する.また,フェノール樹脂や添加物(ポリアミド,多価アルコール)について,モデル反応により,製造工程中に進行する化学反応挙動について考察した.これらの結果と材料の強度・耐水性・耐熱性の発現メカニズムとの関連について検討を加えた.さらに,本研究の概念を展開して耐熱性にすぐれたポリマー・石膏複合材料の開発も行った.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 71 (12), 615-623, 2014

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (5)*注記

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