ポリスチレン熱分解生成物スチレン二量体およびスチレントリマーと無水マレイン酸とのラジカル交互共重合

書誌事項

タイトル別名
  • Radical Alternating Copolymerization of Styrene Dimers and Trimers, Thermal Degradation Products of Polystyrene, with Maleic Anhydride for Chemical Recycling
  • ポリスチレン ネツ ブンカイ セイセイブツ スチレン ニリョウタイ オヨビ スチレントリマー ト ムスイ マレインサン ト ノ ラジカル コウゴ キョウ ジュウゴウ

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抄録

ポリスチレンの熱分解で生じるスチレン二量体(2,4-ジフェニル-1-ブテン;STD)およびスチレントリマー(2,4,6-トリフェニル-1-ヘキセン;STT)と無水マレイン酸(MAn)のラジカル共重合をさまざまな条件下で検討した.STDとMAnのラジカル共重合においては,最高で分子量約30,000のポリ(STD-co-MAn)が生成した.STTとMAnのラジカル共重合においては,最高で分子量約17,000のポリ(STT-co-MAn)が生成した.生成ポリマーの構造と組成を 1H NMRおよび 13C NMRにて検討し,ポリ(STD-co-MAn)とポリ(STT-co-MAn)は交互共重合体であると推定した.生成したポリ(STD-co-MAn)のガラス転移温度(Tg)は約211℃,熱分解温度(Td5)は約308℃であり,ポリ(STT-co-MAn)のTgは約166℃,Td5は約293℃であった.ポリ(STD-co-MAn)のMAn単位を水との反応により開環させ,さらにカルボキシレートアニオンにすると,生成ポリマーは,前駆体ポリマーであるポリ(STD-co-MAn)と異なり,メタノールや水に溶解する親水性ポリマーとなった.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 72 (4), 155-164, 2015

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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