分岐管内の流動機構 : 第11報-枝管入口に丸みを有する分岐管内の乱流における流動機構の数値的研究

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タイトル別名
  • Dividing Flow Mechanisms in Pipe Junctions : Part 11-Numerical Study on Flow Mechanism in Pipe Junction with Roundness at Lateral Entrance in Turbulent Flow
  • 分岐管内の流動機構-11-枝管入口に丸みを有する分岐管内の乱流における流動機構の数値的研究〔英文〕
  • ブンキカンナイ ノ リュウドウ キコウ 11 シカン イリグチ ニ マルミ オ

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抄録

乱流における分岐管内の流動機構が,第10報におけると同一のレイノルズ数R_<1h>と流量比Q_2^*/Q_1^*の下で数値的に研究された.研究で対象とした分岐管は,分岐角度θ_0が90°で面積比mが1.0であり,枝管入口上流端に丸みを有するものと枝管入口上流および下流端に丸みを有するものであるが,ここでは前者をwr,後者をwrrと呼ぶことにする.ただし,丸み半径は,いずれの場合とも枝管幅h_2^*に等しくとる.また,枝管入口上流および下流端に丸みのない分岐管をworと呼ぶことにする.得られた結果を要約すれば,次のとおりである.1)乱流に関連する主要な物理量の等高線図を示し,流動機構を考察した.2)枝流および主流に対して,式(1)で定義される乱流エネルギkの輸送方程式各項,および式(2)で定義される平均流に基づく仕事-エネルギ方程式各項を流路断面を横切って積分し,それらの流路に沿う変化を示した.式(4)で定義される総エネルギ逸散率DE_<tot>,乱流エネルギの逸散率ε,すなわちDE_t,および平均流に基づくエネルギ逸散率DE_mを流路断面を横切って積分した結果を示した.そして,それらのR_<1h>およびQ_2^*/Q_1^*に対する変化,特にエネルギ逸散率の変化を詳細に検討した.3)計算で対象とした流路範囲全体における枝流および主流に対するDE_<tot>の積分結果,(DE_<tot>)_<ml>および(DE_<tot>)_<st>,を求めた.一般に,(DE_<tot>)_<ml>は枝管入口に丸みを付与すると丸みを付与しないものに比較して著しく減少するが,(DE_<tot>)_<st>は枝管入口形状にほとんど影響されないことがわかった.4)式(6)で定義される計算で対象とした分岐流路全体を通しての総エネルギ逸散率,(DE_<tot>)_<sum>,を求めた.一般に,wrおよびwrrに対する(DE_<tot>)_<sum>はworに対するものに比較して極めて小さく,かつ,wrに対するものはwrrに対するものより若干小さい.したがって,wrは分岐管の形状として合理的であると言える.

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