土壌熱容量を用いた空調外気負荷低減システムに関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Study on a Fresh Air Load Reduction System by Using Heat Exchange with Earth
  • ドジョウ ネツヨウリョウ オ モチイタ クウチョウ ガイキ フカ テイゲン システム ニ カンスル ケンキュウ

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説明

本論文は、必要導入外気を空調機ファンによって建物地下二重スラブに導入し、その中の地中はりに設けられた開口部を通過させ、周囲躯体(土壌)との熱交換により、夏期には冷却され、冬期には加熱されることによって外気負荷を低減するシステム(アースチューブシステム)に関する研究である。本報ではまず、二次元単純熱伝導モデルを用いて、本システムの性能影響因子である床下二重スラブの底面深さ、床下二重スラブ直上居室の温度状態、床下二重スラブ内風速及び有効伝熱面積について検討を行った。その結果、床下二重スラブ底面深さが0.7〜2.8mまでにおいては、ほぼ同様の年間積算取得熱量が得られ、床下二重スラブ直上居室の温度が1℃変化した場合の年間積算取得熱量の差は7%以下であり、有効伝熱面積35〜7000m^2に対し、床下二重スラブ内の風速を0.05〜0.5m/sまで変化させると、年間積算取得熱量が5GJ/年から420GJ/年まで変化し、風速が速くなるほど年間積算取得熱量が大きくなることを示した。次に、本システムの外気負荷低減効果について検討を行い、有効伝熱面積35〜7000m^2に対して各風速0.05〜0.5m/sの単位導入風量あたり年間外気負荷低減率は0.6〜37%であることを示し、本システムがどのような風速と有効伝熱面積条件下においても外気負荷低減効果が得られることを明らかにした。さらに、本検討より得られた本システムの各風速・有効伝熱面積条件下における年間積算取得熱量と全熱交換器の正味の年間積算熱交換量を単位導入風量あたりで比較することによって、各有効伝熱面積において全熱交換器に対するアースチューブシステムの省エネルギー性の判断が可能であることを示した。

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参考文献 (15)*注記

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