成人期における食に関する主観的QOL(subjective diet-related quality of life (SDQOL))の信頼性と妥当性の検討

  • 會退 友美
    お茶の水女子大学生活環境教育研究センター お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科
  • 赤松 利恵
    お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科
  • 林 芙美
    千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科
  • 武見 ゆかり
    女子栄養大学食生態学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • The Reliability and Validity of the Subjective Diet-related Quality of Life (SDQOL) Scale among Japanese Adults
  • セイジンキ ニ オケル ショク ニ カンスル シュカンテキ QOL(subjective diet-related quality of life (SDQOL))ノ シンライセイ ト ダトウセイ ノ ケントウ

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説明

【目的】成人を対象とした食に関する主観的QOL(subjective diet-related quality of life (SDQOL))の信頼性と妥当性を検討する。<br>【方法】平成21年11~12月に内閣府が実施した「食育の現状と意識に関する調査」に回答した2,936名分のデータを用いた(回収率58.7%)。対象者の性別は,男性1,344名(45.8%),女性1,592名(54.2%)であった。SDQOLの項目として作成された6項目について,信頼性の検討では,内的整合性としてクロンバックα係数を確認し,妥当性の検討では,構成概念妥当性と基準関連妥当性を検討した。基準関連妥当性の検討には,生活のゆとり感と生活満足度の項目を用いてSpearmanの順位相関係数(rs)を求めた。<br>【結果】探索的因子分析,確証的因子分析を行った結果,4項目から成るモデルで適合度が良いことが示された(モデル適合度指標:GFI=0.99,AGFI=0.96,CFI=0.99,RMSEA=0.08; 90%CI: 0.06~0.10)。クロンバックα係数は,0.72であり,信頼性も確認された。また,基準関連妥当性の検討では,SDQOLと生活のゆとり感(rs=0.16,p<0.001)および生活満足度(rs=0.38,p<0.001)の間に正の相関がみられ,これらが高いと回答した者の方が,SDQOLの合計得点が高かった。<br>【結論】本研究により,SDQOLの信頼性と構成概念妥当性,基準関連妥当性が確認された。今後は,SDQOLと食生活との関連を検討する必要がある。

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 70 (3), 181-187, 2012

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (20)*注記

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