北海道における作物のVA菌根菌感染状態

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タイトル別名
  • Vesicular-Arubscular Mycorrhizal Infection of Crops in Hokkaido
  • ホッカイドウ ニ オケル サクモツ ノ VA キンコンキン カンセン ジョウタ

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説明

I.低リン火山性土壌に-P区と+P区(600kgP_2O_5/ha)を設け6種畑作物を栽培し,生育期間中3〜5回試料を採取してVA菌根菌感染率を測定し,次の結果を得た.1)-P区と+P区における感染率はバレイショでは全生育期間にわたって低く,トウモロコシ,コムギ,ダイズ,インゲンでは生育に伴い上昇した.2)リン試予によりすべての作物で感染率が低下し,バレイショで最も低下した.3)低温,日射量不足であった1983年は,1982年に比べてVA菌根の感染が遅れた.II.北海道各地の畑作地帯および草地より畑作物,牧草,野草を採取し,VA菌根菌感染率,土壌の有効態リン含量を測定し,次の結果を得た.1)1982年に調査した植物の感染率は,トウモロコシ(36〜92%),アズキ(51〜86%),ダイズ(36〜89%),ホワイトクローバー(24〜100%),インゲン(6〜92%),オーチャードグラス(21〜88%),ヒメスイバ(40〜58%)で高く,テンサイ(0〜4%),タマネギ(0〜4%),バレイショ(0〜8%)で低く,コムギ,ヘラオオバコ,オオバコ,ヨモギで中間的であった.2)1983年に調査したトウモロコシ,アズキ,インゲン,バレイショ,オーチャードグラス,ホワイトクローバー,ヘラオオバコの感染率の平均値は1982年より低かった.3)TRUOG法で測定した土壌の有効態リン含量は1〜454mg P_2O_5/100g風乾土に分布し土壌pHは4.3〜7.7であった.4)各植物のVA菌根菌感染率と土壌の有効態リン含量,土壌pHとの関係は不明瞭であった.

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