畑地への石灰系下水汚泥コンポストの施用が土壌の化学性と有機物の性状に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of Lime-Treated Sewage Sludge Compost Application on Soil Chemical Properties and Soil Organic Matter
- ハタチ エ ノ セッカイケイ ゲスイ オデイ コンポスト ノ シヨウ ガ ドジョウ ノ カガクセイ ト ユウキブツ ノ セイジョウ ニ オヨボス エイキョウ
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抄録
石灰系下水汚泥コンポストを畑地に施用した場合にも,堆きゅう肥を施用した場合と同様た効果が期待できるのかどうかを検討するため,青森県農業試験場の試験圃場から採取した土壌を用いて,石灰系下水汚泥コンポストの連用に伴う土壌化学性と土壌有機物の変化を調べた.土壌は,下水汚泥コンポストを毎年0,20,40および60Mg ha^<-1>施用した区より,連用4年目に作土層から採取した.各土壌について化学性と腐植の分析を行うとともに,水中し別法で耐水性団粒の分離を行い,団粒中の粗粒有機物画分(>53μm)と有機・無機複合体画分(<53μm)の有機物の分布を調べた.石灰系下水汚泥コンポストの施用は,交換性カルシウムを増加させ,その結果として土壌pHを著しく上昇させた.また,下水汚泥コンポストの施用は,土壌有機物量を有意に増加させると同時に土壌腐植の性状を大きく変化させた.コンポストの施用により,水酸化ナトリウム可溶の遊離型腐植の割合は有意に低下したのに対し,ピロリン酸ナトリウム可溶の結合型腐植の割合は有意に上昇した.結合型腐植酸は,コンポストを施用しても腐植化度が高く低分子量のままであったが,遊離型腐植酸は,施用によって腐植化度が低下するとともに高分子量成分が増加した.下水汚泥コンポストの施用に伴う有機物の集積は主にマクロ団粒中で起こり,とりわけ>53μmの粗粒有機物画分で顕著であったにもかかわらず,コンポスト施用に伴うマクロ団粒の増加は判然とはしなかった.以上のように,石灰系下水汚泥コンポストの施用は土壌の化学性ならびに土壌有機物の量と質を大きく変化させたが,こうした土壌の変化がマクロ団粒の形成に直接寄与してはいないことが示唆された.
収録刊行物
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- 日本土壌肥料学雑誌
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日本土壌肥料学雑誌 74 (6), 749-757, 2003
一般社団法人 日本土壌肥料学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206557798272
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- NII論文ID
- 110001746767
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- NII書誌ID
- AN00195767
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- ISSN
- 24240583
- 00290610
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- NDL書誌ID
- 6785730
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可