筑後川流域の田畑輪換圃場における土壌肥沃度とダイズ子実収量性の実態

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タイトル別名
  • The soil fertility status and soybean productivity in paddy-upland rotation fields in Japan's Chikugo River basin
  • チクゴガワ リュウイキ ノ タハタ リンカンホジョウ ニ オケル ドジョウ ヒヨクド ト ダイズ シジツ シュウリョウセイ ノ ジッタイ

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抄録

ダイズの作柄を不安定にしている要因を明らかにするため筑後川流域の沖積灰色低地土においてダイズ作付履歴と土壌の理化学性およびダイズ収量性の関係について解析した.1)ダイズの作付回数の増加とともに,土壌の全炭素含量,全窒素含量および可給態窒素含量が低下する傾向が認められた.土壌の全炭素含量の減少に伴い土壌の気相率(粗孔隙率)は低下した.2)可給態窒素含量は,ダイズ栽培直後には減少し,半年後の翌年5月には回復するが全体として漸減した.3)ダイズの子実収量は,ダイズ作付回数の増加とともに低下し,可給態窒素含量とは低い正の相関関係,土壌の粗孔隙率とは高い正の相関関係が認められた.以上の結果,西南暖地の沖積灰色低地土におけるダイズ栽培では土壌の物理性の改善と窒素肥沃度の向上が重要であることが示唆された.

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