ゴムの素練りの機構に関する研究

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  • ゴム ノ スネリ ノ キコウ ニ カンスル ケンキュウ 14
  • (第14報) スクアレンとα,α-ジフェニル-β-ピクリルヒドラジル(DPPH)の反応

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先に Watson はゴム溶液の加温処理による粘度低下について研究し、これを非酸化崩壊 (non oxidative degradation) によるものとした。われわれも前報で同様の実験を行い、これを分子の脱会合あるいはからみあいのほぐれによるものと説明したが、さらに加温処理によるゴム溶液の粘度低下がラジカル的な機構によつても起るか否かを検証しようとして本研究を行つた。<br>ゴムのモデル物質としてスクアレンを用い、この溶液にDPPHを共存させて30~100°Cに加温して反応させた。その結果DPPHは予想外に活性なラジカルでイソプレン単位より相当はげしく水素を引き抜き自らはα, α-ジフェニル-β-ピクリルヒドラジンとなることが分つた。そしてDPPHを用いて加温処理による粘度低下がその過程にラジカルを含むか否かを検証することの不可能であることが示された。

Journal

  • NIPPON GOMU KYOKAISHI

    NIPPON GOMU KYOKAISHI 31 (4), 265-269, 1958

    THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN

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