北太平洋における海流瓶の投入結果について

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  • The Report of Drift Bottles Released in the North Pacific Ocean
  • キタタイヘイヨウ ニ オケル カイリュウビン ノ トウニュウ ケッカ ニ ツイテ

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抄録

1) 北西太平洋において投入した海流瓶は1932年以降, 北米に漂着したものは22本 (太平洋上4本を含む) であって, 1958, 59年に投入した海流瓶の拾得率は約2%となっている。 (北東太平洋では3%となっている)<BR>2) C海域 (黒潮域) で投入した海流瓶は僅か4本だけより拾得されておらず, そのうち2本がハワイ周辺で拾得された。 (北東太平洋におけるHOLLISTERの報告では拾得された816本の海流瓶のうち1本だけがハワイに漂着している)<BR>3) 亜寒帯海流の中心部における平均表面流速 (150°E～150°W間) は1日に4海里で, 一方この海流にのって北米に漂着した海流瓶17本の平均速度は1日に4.7海里となっており, 両者の差は約20%前後であった。<BR>4) 親潮沖合域に投入した海流瓶は50°N以北のカナダ・アラスカ沿岸に,混合水塊に投入したものはの40～50°N北米沿岸に, 黒潮域に投入したものは40°N以南の太平洋上に, 親潮接岸分枝域に投入したものは北日本沿岸へと水塊別に漂流先が決定付けられていたのは注目される。<BR>5) AとB海域, BとC海域の境はそれぞれ親潮前線,黒潮前線に相当している。<BR>6) 投入結果から春夏季三陸沖に南下する親潮表層水の北限は北得撫水道と考えられる。<BR>7) 日本海で投入した海流瓶はそれぞれA・B・C区に分散して拾得されている。

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