冬期金華山沖におけるプランクトン性状と海況

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  • Relation between Planktological and Oceanographical Conditions of a Sea Area East of Kinkazan in Winter
  • トウキキン カザンオキ ニ オケル プランクトン セイジョウ ト カイキョウ

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抄録

1950~1952年にわたり冬期金華山沖の海況について概説し, 更にこれら水塊の特性をプランクトン性状から明らかにした。<BR>この3年間144~145゜E附近には著るしく高温高かんな水が現われ, 優勢な黒潮系水の存在を示す。各年を通じて暖水種が卓越し, 珪藻性状が非常によく似ている。このことは黒潮の過去3年間の流動経路の類似を暗示する。全体としてChaetoceros Lorenzianus, C. decipiensが主力となり, この海域は何れも熱帯藍藻種Trichodesmium Thiebautiを含む。<BR>146゜E以東は低温低かんな親潮系水が存在する。珪藻組成の著るしい変化は, 各年各点における水の性質の単一でないことを示す。<BR>143゜E以西の沿岸部は沿岸種が卓越する。1952年はChaetoceros debilisが特に多い。1951年st. B2 75m層に現われる著るしい寒冷水とChaetoceros atlanticusの存在とは興味ある関連を示す。

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