波形歪現象からみた仮想音源生成機構の検討

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タイトル別名
  • Theoretical approach for the virtual source on the view of the distortion of the finite-amplitude wave
  • ハケイ ヒズミゲンショウ カラ ミタ カソウ オンゲン セイセイ キコウ ノ

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抄録

音波の非線形現象の解析を行う場合、一般には、仮想音源理論あるいは波形歪現象による検討が行われる。しかし、両者は同じ音波の非線形現象を取り扱う考え方でありながら、相互の理論的対応を明確にして報告された例はほとんど見当たらない。本論文では、仮想音源の生成機構と波形歪現象の理論的な対応を明確にすることを試みた。まず、音波の非線形現象の本質が音速の音圧あるいは粒子速度依存性であるという立場から、任意の粒子速度波形が微小距離伝搬した場合の波形歪現象について考察し、その結果から仮想音源生成機構の検討を行った。その結果、仮想音源は時間領域における波形歪現象だけから導出でき、更にこの考え方は非線形音響現象の理解を深める手法として有効であることが分かった。

収録刊行物

  • 日本音響学会誌

    日本音響学会誌 44 (9), 669-672, 1988

    一般社団法人 日本音響学会

被引用文献 (4)*注記

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