気管支喘息に対する温泉療法の遠隔成績, 気道細胞反応と換気機能との関連

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タイトル別名
  • Distant Effect of Spa Therapy on Bronchial Asthma in Relation to Cellular Composition of the Airways and Ventilatory Function.
  • 気管支喘息に対する温泉療法の遠隔成績,気道細胞反応と換気機能との関連〔英文〕
  • キカンシ ゼンソク ニ タイスル オンセン リョウホウ ノ エンカク セイセキ

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抄録

気管支喘息84例を対象に, 気管支肺胞洗浄液 (BAL) 中の細胞成分および換気機能との関連のもとに, 温泉療法の遠隔成績について検討を加えた。<br>1. 気管支喘息84例中, 温泉療法の遠隔成績は維持療法を行った43例で観察された。これらの症例のBAL液中の細胞成分は, マクロファージ71.0%, リンパ球16.2%, 好中球5.9%, 好酸球7.1%であった。また, FEV1.0%は平均66.7%, %V25は27.7%であった。<br>2. 温泉療法の遠隔成績は, 維持療法を行わなかった13例で観察されたが, これらの症例のBAL液中細胞成分では, 好中球1.4%, 好酸球1.6%でいずれもその値は低く, 一方, FEV1.0%は78.4%, %V25は42.1%といずれも高い値を示した。<br>3. 温泉療法の遠隔成績は, 維持療法を行ったにもかかわらず, 12症例では観察されなかった。これらの症例におけるBAL液中の好中球頻度は18.5%, 好酸球は7.3%であり, いずれの細胞も明らかに高い頻度を示した。そして, 換気機能では, FEV1.0%は51.3%, %V25は10.9%といずれも極めて低い値であった。<br>4. 温泉療法の遠隔成績は, 維持療法を行わなかった16症例では観察できなかった。これらの症例のBAL液中の細胞成分や換気機能は, 維持療法を行い, 温泉療法の遠隔成績が観察された症例とほぼ同様であった。

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