気管支喘息に対する温泉療法の臨床効果

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Effects of Spa Therapy on Bronchial Asthma. 7. Relationship between spa effects and airway inflammation.
  • 気管支喘息に対する温泉療法の臨床効果-7-気道炎症反応と臨床効果との関連〔英文〕
  • キカンシ ゼンソク ニ タイスル オンセン リョウホウ ノ リンショウ コウカ
  • 7. Relationship between spa effects and airway inflammation

この論文をさがす

抄録

気管支喘息52例を対象に温泉療法を行い, その臨床効果および換気機能の改善と気道炎症反応との関連について検討を加えた。<br>1. 温泉療法は52例中37例 (71.2%) に有効であった。<br>2. 気道炎症反応と臨床効果との関連についての検討では, 気管支肺胞洗浄液 (BAL) 中に, リンパ球, 好中球, 好酸球などの炎症細胞の出現頻度が高い症例に, 温泉療法の臨床効果が高い傾向が見られた。そして, 温泉療法の有効例における各細胞の平均出現頻度は, リンパ球18.7-19.5%, 好中球8.9-14.5%, 好酸球6.6-9.3%であったが、一方無効例ではリンパ球9.3-15.2%, 好中球1.0-1.7%, 好酸球1.4-3.4%であった。<br>3. 反対に, 温泉療法による換気機能の改善は, 気道炎症細胞, 特に好中球の出現頻度が高いほど, 改善率が低い傾向が見られた。<br>これらの結果より, 気道炎症細胞, 特に好中球, 好酸球, の出現頻度が高い症例ほど, 温泉療法はより有効であること, しかし, 換気機能の面からは, これらの症例に対しては温泉療法をより長期的に行う必要があることなどが示唆された。

収録刊行物

被引用文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ