脳卒中片麻痺患者の健側温浴による患側体温とH波の変化

  • 前田 真治
    北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 中村 舞
    北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 田中 裕美子
    北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 佐藤 伴子
    北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 正木 かつら
    北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 頼住 孝二
    北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科

書誌事項

タイトル別名
  • Effect on Body Temperature and H Wave of Affected Side by Local Warm Bathing of Unaffected Side in the Hemiplegic Stroke Patients.

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説明

運動訓練などで脳卒中片麻痺患者の痙性を抑制するために温熱療法が利用されるが, 感覚障害をもつ患者には, 注意が必要となる。そこで感覚障害をもつ患者でも安全で有用な温熱療法を検討するため, 健常側を温浴させ, その温熱効果が対側の患側にどの程度影響するかを調べた。対象は脳卒中片麻痺患者で健側温浴群, 患側温浴群とし, 対照として健常コントロール群に片側温浴させ反対側にどの程度影響するかを深部体温計などで測定した。結果, 健側温浴群の患側の深部体温は温度上昇がみられたが表面皮膚温の上昇はなかった。一方, 健常コントロール群では, 非温浴側の表面皮膚温が上昇し, 深部体温には変化がなかった。このことは, 脳卒中片麻痺患者と健常人に異なる体温調節機構があると考えられた。しかし, 健側温浴で, 患側の深部体温の上昇が認められたことは, 患側筋群の痙性抑制につながると期待され, H波の減弱からも推測できた。

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参考文献 (13)*注記

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