リウマチ様関節炎の温泉療法

書誌事項

タイトル別名
  • Balneotherapy of Rheumatoid Arthritis: Experimental Aspects.
  • リウマチ様関節炎の温泉療法--実験的側面(招待講演)〔英文〕
  • リウマチヨウ カンセツエン ノ オンセン リョウホウ ジッケンテキ ソクメン
  • Experimental Aspects

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抄録

温泉療法は一つには温熱的, 器械的, 化学的といった温泉に特異的な直接作用, もう一つは自律神経系に対する非特異的刺激による適応過程でもたらされてくる間接作用とによって, その効果を発揮してくる。後者の場合には温泉療法は反復して繰り返され, 少なくとも三週間を必要とするものである。これらいずれの作用がより重要となるかは対象となるリウマチ性疾患の種類によるところが大きい。炎症を速やかに鎮静化させる必要がある場合には直接作用が意味があるし, 筋肉痛のような自律神経系の安定化が先ず必要となる場合には長期にわたる効果がより重要である。<br>ここでは, 温泉治療の器械・温熱効果, RAにおける温泉治療の長期的効果, 温泉治療の化学的効果, 温泉治療と実験的炎症, 温泉効果の媒介としての皮膚, とくにその免疫系との関連性などといった温泉治療とRAに関連した諸事項につき解説する。<br>以上の結果を踏まえて, 温泉の自然療法は温熱, 化学, 器械的諸作用および自律神経系に対する安定作用が炎症性RA疾患において一定の治療効果を発揮すること, また炎症の実験的観察においても温泉の温熱的, 化学的作用によって炎症過程が修飾されることは明らかであると結論される。

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