高感度デジタルPCR法でMYD88 L265P変異を検出できた骨髄線維症合併Waldenströmマクログロブリン血症

  • 縄田 涼平
    独立行政法人地域医療機能推進機構 下関医療センター 血液内科
  • 杉山 暁子
    独立行政法人地域医療機能推進機構 下関医療センター 血液内科
  • 原田 圭輔
    独立行政法人地域医療機能推進機構 下関医療センター 血液内科
  • 篠原 健次
    周防大島町立東和病院 内科
  • 湯尻 俊昭
    山口大学医学部大学院医学系研究科 病態検査学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Successful detection of MYD88 L265P mutation in Waldenström's macroglobulinemia complicated with myelofibrosis using highly sensitive digital PCR
  • 症例報告 高感度デジタルPCR法でMYD88 L265P変異を検出できた骨髄線維症合併Waldenstromマクログロブリン血症
  • ショウレイ ホウコク コウカンド デジタル PCRホウ デ MYD88 L265P ヘンイ オ ケンシュツ デキタ コツズイ センイショウ ガッペイ Waldenstrom マクログロブリン ケッショウ

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説明

<p>症例は78歳男性。Hb 9.6 g/dlの貧血およびIgM 3,577 mg/dlと異常値を認め当科受診。初診時の骨髄穿刺はdry tapであり,骨髄生検はCD20陽性リンパ形質細胞の増生が確認され,Waldenströmマクログロブリン血症と診断した。同時に骨髄線維化を呈し,血漿TGF-βの上昇が認められた。BR療法(bendamustine+rituximab併用化学療法)4コース施行し完全寛解を達成した。同時に骨髄線維化の改善を認め,血漿TGF-βの正常化を確認した。MYD88 L265P変異はダイレクトシークエンス法では同定できなかったが,高感度デジタルPCR法による解析によって変異を確認した。骨髄線維症を合併し検体中に十分な腫瘍量が得られない場合でも,高感度デジタルPCR法を用いることによりMYD88 L265P変異の検出が可能であることが示された。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 60 (8), 903-909, 2019

    一般社団法人 日本血液学会

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