小腸脂肪腫により出血をきたした1手術例
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説明
<p>小腸内視鏡にて診断し外科的処置により良好な経過をたどった、脂肪腫からの小腸出血の一例を経験したので報告する。</p><p>症例は67歳男性。黒色便・動機を主訴に前医受診した。前医にて上下部内視鏡検査を施行するも出血源の指摘ができなかった。そのため、カプセル内視鏡を施行したところ、上部空腸に腫瘤性病変を疑う所見を認め、精査加療目的に当院に紹介され受診した。当院入院後、前医での所見をもとに、画像検査を追加するとともに、小腸内視鏡検査を施行した。小腸内視鏡では、上部空腸に約30mmの腫瘤性病変を認め、同部位の生検検査を施行し終了とした。各種検査を施行しても、消化管出血の原因として他の病変を指摘できなかったため、この腫瘍部分からの出血を疑い、出血のコントロールのため手術適応と判断した。後日、術前検査を施行し当院消化器外科にて小腸部分切除術を受け、術後経過良好にて退院した。病理結果はLipomaであった。退院後は消化管出血を認めず、現在も順調に外来経過中である。</p><p>小腸出血を呈した、小腸脂肪腫の一例を経験した。小腸脂肪腫による出血は報告数が非常に少ない。文献的考察を加えて報告する。</p>
収録刊行物
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- 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集
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日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 2 (0), 49_1-49_1, 2018
日本小腸学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001277347222400
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- NII論文ID
- 130007704009
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- ISSN
- 24347019
- 24342912
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可