鍼治療がストレス反応に及ぼす影響 —円皮鍼の基礎研究より—

  • 砂川 正隆
    昭和大学医学部生理学講座生体制御学部門
  • 藤原 亜季
    昭和大学医学部生理学講座生体制御学部門
  • 池本 英志
    昭和大学医学部生理学講座生体制御学部門
  • 塚田 愛
    昭和大学医学部生理学講座生体制御学部門

書誌事項

タイトル別名
  • Influences of acupuncture treatment on stress responses: basic research on press tack needle

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説明

<p>鍼治療は,不安障害,抑うつ,双極性障害,睡眠障害などの精神的要因の関連する症状にも適応されている.オレキシンは視床下部で分泌される神経ペプチドで,種々の自律機能の調節に関与しているが,ストレス反応の制御にも関与している.我々は,ラット社会的孤立ストレスモデルを用い,精神的ストレスに対する円皮鍼の効果,ならび作用機序の検討としてオレキシンの関与を調べた.7日間の孤立ストレス負荷によって攻撃性,コルチコステロンの分泌が上昇し,またオレキシンの分泌も上昇した.しかしながら,百会穴への円皮鍼治療によっていずれの上昇も抑制された.円皮鍼はオレキシンの分泌抑制を介して,ストレス反応を抑制したと考えられる.</p>

収録刊行物

  • 自律神経

    自律神経 56 (3), 150-154, 2019

    日本自律神経学会

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