Production of cloned mice by same time injection of PLCζ-mRNA

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  • PLCζ-mRNAと体細胞の同時注入による簡便なクローンマウス作出方法の開発

Abstract

<p>【目的】クローン胚を作製する際に人為的活性化は必要不可欠であるが受精による活性化と異なる。そこで精子頭部に存在する卵子活性化因子,PLCζを卵子に注入して活性化させる方法の検討が進められている。この方法は卵子を最も自然に近い方法で活性化させる一方,mRNAの注入のダメージという新たな問題が生じる。そこで本実験は,PLCζ-mRNA注入と核移植を同時に行うことで実験の効率改善を目的とした。【方法】①PLCζ-mRNAが2, 20, 100 ng/µlの濃度で添加されているPVP溶液を作製し,この中へ卵丘細胞を混ぜ,常法に従って核移植を行った。その後,再構築卵の活性化率および桑実胚/胚盤胞への発生率を観察することで最適濃度を調べた。②PLCζ-mRNAを体細胞と同時,あるいは分けて注入して活性化したクローン胚を,SrCl2で活性化した従来法のクローン胚と比較した。1細胞期胚ではエピジェネティクス修飾(H3K4me3,H3K9me3)について,2細胞期胚では産仔率について調べた。【結果】①卵子の活性化率は,2, 20, 100 ng/μlでそれぞれ,82, 95, 96%となり,全区において大部分が活性化された。桑実胚期/胚盤胞期までの発生率22, 48, 21%であり,低濃度および高濃度のPLCζ-mRNAにより活性化した場合は発生が低下する傾向がみられた。②活性化後10時間でH3K4me3およびH3K9me3の修飾量を調べたところ,いずれの区でも有意な差はみられなかった。クローン産仔は,PLCζ-mRNAを分けて注入した方法で産子が得られ,同時注入法は現在移植中である。まだ最終結果は出ていないが,おそらくPLCζを用いた同時活性化法は,SrCl2の代替になるだけでなく,手間とダメージを軽減できる簡便な方法になりえる可能性が示された。</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001277359194240
  • NII Article ID
    130007719371
  • DOI
    10.14882/jrds.112.0_p-96
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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