シャーンタラクシタによるヴェーダの非人為性批判の特徴

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タイトル別名
  • Śāntarakṣita’s Prioritization of Dharmakīrti’s Thesis over Bhāviveka’s in His Critique of <i>Vedāpauruṣeyatva</i>
  • Santaraksita's Prioritization of Dharmakirti's Thesis over Bhaviveka's in His Critique of Vedapauruseyatva

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抄録

<p>本稿はシャーンタラクシタ著『真理綱要』Śrutiparīkṣā章に挙げられるミーマーンサーのヴェーダ著者不在/非人為性を分析する.シャーンタラクシタはバーヴィヴェーカが『中観心論』「ミーマーンサー章」で行なう批判も適用するが,最終的にはダルマキールティの批判を主に採用する.シャーンタラクシタが紹介するバーヴィヴェーカの主張は,1)仏典にも著者は存在しない,2)ヴェーダ作者の存在は証明可能である,の二点である.しかしながら,シャーンタラクシタはバーヴィヴェーカの主張と同様の議論をクマーリラに対する反駁として使用している.更に,最終的にシャーンタラクシタが採用する主張はダルマキールティの「ヴェーダは如何なる意味も持っていないテキストである」というものである.本研究は,シャーンタラクシタによるミーマーンサー批判の中でバーヴィヴェーカの見解が導入されていることを明らかにする.それにより『中観心論』と『真理綱要』にはいかなる関係もないという先行研究の見解を訂正する.</p>

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